李鍼灸院

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昔話のはなし

 夜みる夢のように昔話はどこか私達の意識に深いところから語りかけている、と、いうのはC. G.ユングをはじめとする、深層心理学的な昔話へのアプローチです。

「飯食わぬ女房」というお話がありましてご存知の方も多いとおもわれますが、長い間結婚もせず暮らしている男が村におりまして、その理由が、飯食わない女房がいたらしてもいいというくらいのケチというか、どうにかおおきな得をしたいわけで結婚をしないわけです。

ある日本当に飯食わぬ女がやってくる!ので、男は喜んで結婚するわけです。

ここでどうでしょう、わたしも常日ごろから飯食わぬ女房(簡単に手に入らない宝)をまっているといえばそうだなーと感じてしまいます。

「犠牲は払いたくない、でもおおきな利益を得たい、引っ張りたい」という対立はとても普遍的な心の働きだとおもいませんか?

そしてとうとう男は飯食わぬ女房を手に入れてしまうのですが、不思議にたいへんな得を手にしたはずが、すごいスピードで米櫃から米がなくなっているのにきづいた男は実はその女は山姥であることを知り震えあがるわけです。

 「食べ放題」というお店のメニューがありますが、食べすぎてしまったために健康を害してしまうことはよくあることで、現代人の何でも簡単に手に入れたとおもってると、反対にものすごく失っているものがあるのではと、ズバリ言い当てられてるような、そんな昔話の読み方、聞き方を今日はかいてみました。