李鍼灸院

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古事記と蛇と針と桃

三輪山というとピンとくる方たくさんおられると思いますが、そう、蛇のお話です。

昔話では蛇婿入り、その下敷きとなっているのが古事記三輪山の蛇のお話です。

かんたんにいうと、夜な夜な娘のところへ正体不明の妖しい男がきているらしい、娘の親が娘に針をもたせ、つぎに男がきたら針をさしてその正体を探ろうということになり、やってきた男に針を刺しあとをつけ、その正体を確かめるとなんと山の神だった、もしくは蛇の化け物だったというおはなしです。

ここで蛇に対して針がでてくるのですが、鍼灸師ならピンとくる(?)

中国の後漢から三国時代のはなし、名医に華陀というひとがいるのですが、三国志曹操の目眩を横隔膜に鍼してなおしたといわれています。その治療法として病を治すために患者さんから蛇を追い出す話があります。また、中国の四神に玄武がありますが、大形徹さんの著書「魂のありか」によりますと、蛇と闘う亀をあらわしているようでいわゆる蛇は邪というイメージにつながりますね。

昔話の蛇婿入りのはなしの最後はというと、いろんなバージョンがあるのですが、娘に桃酒を飲まして孕んだ子を溶かしてしまうのです。

 桃はそう、漢方薬の桃仁ですね。

桃仁は婦人病によく用いられるおなじみの生薬ですね。アミダグリンがふくまれ「血滞」をなおすといわれています。

蛇につながる東洋医学のお話でした。