李鍼灸院

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天の運行と大地の作用 土用

 

 


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今日はマクロコスモスとミクロコスモスの

はなしをちょっと


漢方では季節の循環を

春夏秋冬の四にもう一つ土用を足して

五行として一年としているのですが、

この土用というのは

文字通り土のイメージを時間の中に

とりこんでるわけですが

ウィキペディア土用より↓

五行では、春に木気、夏に火気、秋に金気、冬に水気を割り当てている。残った土気は季節の変わり目に割り当てられ、これを「土旺用事」、「土用」と呼んだ。


土用の間は、土の気が盛んになるとして、動土・穴掘り等の土を犯す作業や殺生が忌まれた。ただし、土用に入る前に着工して土用中も作業を続けることは差し支えないとされた。また「土用の間日(まび)」には土用の障りがないとされた。

五行の性質において、木気は植物のような発育伸長する勢いある傾向、火気は勢いが頂点に達し燃え盛る性質、金気は熱や勢いが衰え凝縮・固化しつつある状態、水気は凝縮しきってエネルギーを秘めつつ静的に留まった状態であり、これらは四季、太陽、植物などの周期変化の観察から象徴化された。土気は土壌におくと種が発芽することの観察から、大きな変化を促し保護する働きと場所の象徴である。四季にはそれぞれ象徴である木火金水が順当に割り当てられたが、そのままでは季節が変わる際に性質の異なる気が接しギャップが生じる事になる。現実のスムーズな移行にはバッファ的に働き現在から次の季節の気へと変容させる期間があり、ここで土気が活発に働いているとみたのが土用(土の働き)である。この期間は、1年を五行の5等分し、さらに土を四季に配分するため4等分した長さとなる。

とくにここ

現実のスムーズな移行にはバッファ的に働き現在から次の季節の気へと変容させる期間があり、ここで土気が活発に働いているとみたのが土用(土の働き)である


これは

まさに大地の調整作用、もっといえば

関係性をつなぐ母性的なるもの

です

春夏秋冬という天の運行

と大地による調節

を意識すると

天の四時、春夏秋冬はいつも同じでは

ありませんよね 寒い夏の年だってあります

そのズレを調整するのが土用なのです

真ん中で角をとったり変容、変化させます

さて、

体のなかでこの作用を担っているのは?

肝臓をはじめとする

門脈系と自律神経

が頭に浮かびます。

土の作用を上手に使いながら全体を良くする

考えはいわゆる補土派、「脾胃論」の李東垣

補中益気湯へつながっていきます